お釈迦様の生まれたのはネパール
・ネパールはインドの隣の国で、中国とインドに挟まれています。
・お釈迦様(ブッダ)はインドで生まれたと思っている人が多いかと思いますが、実は生まれたのは紀元前623年、ネパールの南部タライ平原にある小さな村、ルンビニです。仏教の聖地となっています。
・お釈迦様(本名:ガウタマ・シッダールタ)は、ネパールのルンビニに生まれました。父は釈迦族の国王であるシュッドーダナで、第1王子として誕生しています。
ネパールの基本情報
・ネパールは,中国とインドに挟まれた,南アジアの内陸国です。
・言語はネパール語で,国民の8割以上がヒンドゥー教徒,約1割が仏教徒です。
・民族は,パルバテ・ヒンドゥー(43%),マガル(7.1%),タルー(6.5%)等,100以上もあります。
・外交的には伝統的に非同盟中立の立場をとっており、インドとの経済的・文化的に結びつきが強く、条約によって、インドとネパールの国民はビザなし、パスポートなしで両国を行き来できます。中国とも友好的な関係を維持しています。
言語
・公用語はネパール語ですが、多くのネパール人はインドの言葉(ヒンディー語)も話します。
・また、ネパールでは主な産業が農業と観光業であり、海外へ出稼ぎに行く人が多いそうです。
・そのため、世界で仕事をするためのツールとして英語教育に力を入れており、多くのネパール人が英語を使えます。
・また、国内で観光産業に従事する場合でも、外国人相手となるため、英語は大切です。
・以下の表からネパール人が出稼ぎに行っている国のベスト13が分かります。合計で約600万人が他国へ働きに行っており、総人口の約20%にあたります。
・隣国のインドへの出稼ぎが最もおおいようですが、ネパールとインドは両国民の行き来が自由であるため、その人数は正確には把握されていません。
・在ネパール日本大使館の情報によれば、出稼ぎによる郷里送金額はGDPの約20~25%になります。
カースト制度・民族
・ネパールはインドとはよく似ていて、カースト制度があるのもその1つです。
・公式には1959年の憲法でカースト制が廃止されていますが、実生活ではまだ残っているそうです。
・カースト制が厳しく、別のカースト人と交わることは、奨励されていません。
・お坊さんのカーストが一番高いカーストになります。高いカーストでは、低いカーストの人間の作った食事を食べることを避けるほど、カースト間の格差は大きいです。
・外国人は別で、外国人カーストのような感じですが、国によって異なるそうです。
・ネパール人は名前によって、カーストが分かるそうです。
・ネパールは50以上の民族から構成されています。
・ネパール社会における、カースト制度と民族は別のものですが、相互に関連している場合もあります。
・特定の民族グループが特定のカーストに属していることがあるため、一部のカーストは特定の民族グループと関連付けられています。
・山岳ガイドの「シェルパ」というのはシェルパ族という民族の人たちの呼称です。仕事の名前ではありません。
・シェルパはチベット系の少数民族で、独自のカースト制度をもっています。彼らの社会はカースト制度に基づいて組織されており、一部の地域では上位のカーストとされています。
・ネパール人の傭兵、グルカ兵(Gurkha)とは、ネパールの山岳民族(マガール族、グルン族、ライ族、リンブー族などの複数のネパール山岳民族)から構成される戦闘集団の呼称、およびその傭兵です。香港でも警備のために雇われているそうです。
・グルカ兵はとても勇敢で強いので有名です。
日本とネパールの関係
・日本は長い間、ネパールにODA等で貢献しているので、ネパール人は日本人には親近感を持っています。JICAは多くの貢献をしているので、JICAの名前は強いです。
・ネパール人は日本に住んでいる外国人の中でもトップ10に入り、近年増加傾向にあるそうです。
・一方、ネパールに住んでいる日本人は826名です(2022/10、外務省,海外在留邦人数統計)。
・ネパール人の男性はレディーファーストでとてもやさしいので、日本人女性がネパール人男性と結婚してネパールに住んでいるケースは多いそうです。
・ネパールは,日本と同じ地震国で、2015年4月に発生したマグニチュード7.8の大地震は,ネパールに甚大な被害をもたらしました。
・日本は,緊急援助物資の供与及び1,400万ドル(約16.8億円)の緊急無償資金協力を実施しています。
・その他、救助チーム,医療チーム,自衛隊部隊(医療援助隊)からなる国際緊急援助隊を派遣し,被災者に対する緊急人道支援(PDF)を行っています。
・また、東日本大震災の際には、ネパールから5,000枚の毛布が送られました。これは世界の最貧国の1つと言われるネパールからの支援として大きなものだと思います。
女性
・60歳以上の女性はほとんどサリーを着ているそうです。
・女性は10代の後半には結婚することが多く、女性の教育はあまり重視されていません。
・結婚することによって、お金やヤギなどの家畜をもらったりします。
・女性は20代後半までには結婚するのが当たり前で、それ以降になるとある意味、存在価値がない(?)ようなところもあります。
・結婚して男子を出産することが、女性に求められている重要なことの1つだったそうです。
・現在は、教育費がかかるのでそうでもありませんが、昔は子供を多く生むことが善しとされていました。
給与・物価
・ネパールの給与はとっても安くて、大卒初任給が2万円で、生活は苦しく、家族みんな(7人位)で一緒に暮らして、なんとかやっています。
・一般的には、ネパールの物価は日本の物価の30~50%程度、と言われており、ものによって日本よりもかなり安かったり、同じ程度だったりします。例えばスターバックスのコーヒーなどはほぼ日本と同じ値段だということです。
・野菜と果物はとても美味しく、例えば、マンゴーは5個で100円など、とても安いです。
・都会と田舎の生活は全く異なっており、田舎はのんびりですが、都会人(カトマンズなど)はお金を稼ぐことにやっきとなっています。その点はインドと似ているように思います。
・給与が安いこともあり、自分で野菜を育てたり、自給自足、物々交換なども一般的に行われています。
生活・気候
・紅茶のダージリンは原産地のことで、昔はインドではなく、元はネパールだった地域です。
・インドのダージリン地方に隣接するネパールのイラム群では、イラムティーが作られています。ネパールのイラムはダージリンと並ぶ紅茶の産地で、標高が高く、昼間は暑く、夜は寒いという温度差が、紅茶の生産にとって良い気候だそうです。今でも、美味しい高品質の紅茶が作られているそうです。
・ネパールではミルクと香辛料の入った紅茶、「チャ」をよく飲みます。インドの「チャイ」と同じように、紅茶にたっぷりミルクと砂糖を入れ煮立てスパイスを入れ香りをつけたものです。
・高度が高いので、気温的には日本と同じですが、湿度が低いのでとても過ごしやすいです。
政治・社会情勢
・ネパールは不法移民が多く、最近ではビザの取得が難しくなっています。ネパールは法律等の規制が厳しくない部分があるので、不法移民の一部は麻薬取引に関与したりしているので、政府はこれらの外国人に警戒しています。
・政治情勢は不安定ですが、暴力的な暴動等はありません。
・そのため、ストライキなど頻繁にあって、今日はバスが動きませんとかが普通にあるそうです。
・ネパールの、テンジン・ヒラリー空港(「ルクラ空港」)は滑走路が短く、狭いので最も危険な空港と言われており、よく航空機が落ちています。
・テンジン・ヒラリー空港は世界最高峰のエベレスト(チョモランマ)に向かうための玄関口です。標高は約2860mとかなり高く、なおかつ山に囲まれているため、天候が急変しやすい場所でもあります。
・首都カトマンズにはトリブバン国際空港があり、成田から直行便がでています。調べてみたところ、直行便は往復で安いものでは、12万円台~でした。
・ネパールへのツアー旅行も調べてみましたが、意外と高く30~60万円のツアーがほとんどでした。阪急交通社のツアーで14万円程度のものが安かったです。
・多くの日本人が頻繁に訪れるというタイプの国ではないので、ツアー旅行は意外と高いんですね。